「上田薫展II -知られざる小作品たち-」 光と緑の美術館

1970年代から発表された「なま玉子」シリーズに代表される上田薫のスーパーリアリズム絵画は、今もなおその精彩を失うこと無く人々を魅了し驚かせます。
そして写真のように極めて写実的に描かれたそれらは、ふだんから見慣れているものでありながらも、私たちに不思議な錯覚を与えます。
その理由のひとつには、描かれているスプーンやたまごなどが、実は著しく巨大に描かれているということにあります。

 このように上田薫の作品といえば多くの美術館が所蔵している100号(162.0cm×130.3cm)から150号(227.3 cm×181.8cm)を中心とした大きな絵画というイメージが一般的でしたが、このたび、作家自身の所蔵品から今までほとんど人の目に触れることが無かった小型の作品群を再発見することができました。
 それらの作品は一辺がおよそ10cm大のごく小さなものから、6号(41.0cm×31.8cm)から20号(72.7cm×60.6cm)の作品群であり、最小の作品には大型作品とは逆に題材が実物大よりも小さく描かれているものもあります。

 これまでの上田作品の常識を覆すものと言っても過言ではないこれら小作品群は、ポピュラーな大型作品となんら変わることなく私たちの目を驚かせ楽しませてくれながらも、むしろその小ささが大型作品とは異なる親しみ感を与えてくれます。

 今回はこれらの極めて珍しい小作品群と、描かれるテーマが「もの」「水」「空」と変遷してきた上田薫の「sky」シリーズの未発表最新作、そして版画、水彩画もあわせた約50点を展示いたします。
 いずれも上田薫の絵画世界をより身近に楽しめる大変貴重な機会と言えるでしょう。

 

「スーパーリアリズム絵画
上田薫展II -知られざる小作品たち-
「sky」シリーズ新作、版画、水彩、小作品」

光と緑の美術館 Light and Greenery Art Museum
http://www.hm-museum.com/uedakaoru05/ueda-index.html

会期:2005年7月2日(土)~2005年11月3日(木)
開館時間:10:00~18:00

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